マザーボードはパーツの中でも選びづらく地味な存在ですよね。マザーボードの選択はPC全体の機能にも影響するうえに、自作する場合でもしょうじき悩むパーツでもあります。予算の関係で真先にランクを落としたくなる。
「マザーボードとかよくわからないからコレでいっか(笑)」
という感じで決めてませんか?このページではマザーボードに関して少しだけ詳しく、自らで選べるような知識を持てるように解説していきます。まずは重要なところから。
マザーボードを選ぶ場合はサイズとCPUとPCケースから考える
BTOやメーカー製パソコンならあまり考える部分でもないですが、これから自作しようとした場合は、マザーボードの選び方でパソコンの方向性が変わってくる。エクセルなどの事務用ソフトだけを使うのか、高度な動画編集をするのかで、選ぶべきマザーボードも変わってきますからね。
真先に考えるのはCPUソケットの規格
マザーボードについて最初に考えたいのが、CPUと繋がる部分であるソケットの形状ではないでしょうか。
「そんなの知ってるよ!」
という声が聞こえてきそうですが、淡々と進めていきましょう。自作に使えるCPUにはintelとAMDがあり、CPUとマザーボードが合わないと物理的に使えません。マザーボードにはソケットと呼ばれるCPUを挿す部分があり、ソケット形状はCPUの世代によっても変わるから難しい。ソケットの型、つまり形状を調べるにはLGA1200などの対応ソケットを、パーツショップなどで調べるのが手っ取り早い。
ソケット形状がわかったら、対応したソケットが付いたマザーボードを選択すればいいというわけ。もちろんCPUからソケットを逆引きもできるから、パーツショップをのぞいてみてください。
PCケースに適合するサイズを選ぶ
マザーボードのCPUソケットに種類があるように、サイズも規格で決まっていて、大きいものほど拡張性が高くなり便利なパソコンに仕上がる。反面マザーボードのサイズが大きくなると、パソコンのケースが大きくなるので、置き場所を確保しておかないと大変なことになる。
サイズの規格はアルファベットで表現されていて、大きさによって呼び方が変わる。
青い太字になっているのが一般的に販売されているMBの規格。
上記は上から下に向かって小さくなるので、拡張性を犠牲にしてでもパソコンを小さくしたい場合は、Mini-ITXを選ぶといった感じ。逆に大きくてもいいから機能性の高いパソコンを作るなら、フルタワーケースと呼ばれる大きいサイズの箱を選びたいところ。とはいえ、一般的に普及しているミドルタワーケースが無難でいいんですが、300mmなどの長いグラフィックボードの場合は取り付けができない場合もあるので注意が必要。
置き場所に困ることがないならフルタワーやミドルタワーがおすすめだけど、コンパクトなCUBEタイプなんかもある。ほんとうに自作パソコンは考えることが多すぎて難しいですよね。他にもF-ATXやXL-ATXという規格もあるが、そもそも売っていないのでATXを買っておけば問題ない。
小さいものを作りたいならMini-ITXで考えればいいと思います。
RAMメモリ搭載量などの拡張性を考える
マザーボードのサイズを考えながらイメージしていきたいのが拡張性です。RAMメモリ搭載量やグラフィックボードのサイズ、ストレージはM.2かSATA SSDか。サーバー向けのモデルじゃなくてもRAM128GBなんていう超ハイスペックなPCも実現可能なのが自作の世界。
マザーボードとCPUはパソコンの母艦なので、もっとも重要なパーツともいえる。
ちなみにintelの第10世代Core iシリーズでは、普及価格帯のマザーボードでも128GBメモリ対応品が多く、これから購入または自作を考えているなら第10世代での購入がおすすめ。
他にもGPUやストレージも考えておきたいですが、Mini-ITXの場合はPCIe端子がひとつしか無い場合が多いので、拡張性を求めているなら普通サイズのATXを選んでおきましょう。PCIeを使うことでグラフィックボードの2枚挿しや、NVMe M.2 SSDでのレイド接続にも対応できたりする。